虐待サバイバー支援に取り組んだ約2年間の総まとめ後編【2022/10~2023/9】

児童虐待
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後編の公開です。鬱の話から始まりますが、最後には希望が見えています!

2023年1月

【活動】

  • 所属する事業部の中でイントレプレナー活動についてプレゼン。数百人に対して自分の過去のカミングアウト、事業の目的などを共有
  • 外部のヒアリング用サービスに登録している方々の中で、虐待を受けた過去があり現在も困りごとを抱えている方に有償のヒアリングを実施。十数名の方に会社の予算から謝礼をお支払いすることが出来た

【成果物】

  • ヒアリング結果を反映した事業計画書のブラッシュアップ

【状況】

  • 人生で初めて、「休日にベッドから動けない・起き上がれない・体が動かない」という状態を経験
  • 鬱なのかも?と思い心理士に伝えたところ、「実はぺりさんは以前から鬱状態だったんですが、自分の体調に気づけるようになってきましたね」との衝撃回答
  • 前編にも書いた母子家庭向け居住支援のNPO代表が、活動のために個人名義で数千万円の借金をしていることを本人のFacebookで知る。その方は本業の士業で稼いでいらっしゃるし、NPOの名義でも借金しているのにも関わらずだ。ここで「居住支援への妨害活動のあおりを受ける可能性・自身の精神力への不安・資金力的に不可能」という3つの理由が揃ってしまい、独立して居住支援活動を目指すことは自分の中で一旦保留にした。
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ヒアリングは、普段は出会えないようなサバイバーの方々と対面でじっくりと話せた貴重な機会でした。最期に解散する際には皆さん口をそろえて「本当に応援しています!」と言ってくださったのが印象的で、それだけに申し訳なく感じています。

また、すぐに怒鳴ってくるような有害な客が、サバイバーの就労を妨げていることを再確認しました。複数回の休職を繰り返しながらも一生懸命生き延びている〇〇さん、あなたは悪くありません。

2023年2月-9月

【活動】

  • 所属する部(事業部じゃないよ)の中で、トラウマの機序について分かりやすく図解したパワポを作りプレゼン。数十人に見てもらうことができた
  • 事業計画書づくりに関わるあらゆる活動。調査会社を利用したマーケティングリサーチ、収支計算、技術面の実現可能性の検証など
  • 2023年度からは毎月末に役員にプレゼンし、その都度活動継続可否を判断される
  • 四半期ごとに社長を含めた経営陣にプレゼン
  • 第22回日本トラウマティック・ストレス学会 に参加
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社外秘のためこの辺り詳しく書けず申し訳ありません。。。

成果物】

  • 毎月末の進捗プレゼン
  • 年度末の3月と、第1Qの終わり(=6月)に経営陣向けに進捗報告プレゼン
  • 第2Qの終わり(=9月)に経営陣向けに活動終了の報告プレゼン
  • 技術面での検証結果
  • 事業計画書

【状況】

  • 5月下旬に抗うつ薬の服用を開始。2021年の年末から精神医療につながっているものの、自分の中で精神科系の薬に対し拒否感があり、飲みたくないと主治医に伝えていた。そのため主治医もわたしに薬を勧めてくることは無かったが、この5月に限界を迎え「死ぬことしか考えられないんです、薬をください」と泣きながら申し出た。
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抗うつ薬を導入して約5か月たちますが、12歳以来の14年間の人生で初めて希死念慮から解放されています。皮膚が荒れたりしたので簡単におすすめすることは出来ませんが、仕事の生産性も上がり、わたしにとっては良い選択でした。(副作用を抑えるために減薬中)

成果物を作っても作っても、毎月末に役員から詰められるだけの孤独な仕事(チーム制ではなく本当にわたし1人)を1年近く続けていたなんて、そりゃ誰でも病むわ。(笑)

ちなみに企画職の辛さは社内のエンジニア達には分かってもらえないので、下記のような記事を読んで「そうそう!」と共感して自分を慰めていました。

企画職で辛いと感じていることベスト3とその対処法|苦労は報われるのか(データメディアマガジンプラス)

活動終了の理由

虐待サバイバーが成人後も抱える悩みと自律神経の関係に着目し、スマートウォッチを利用したメンタルヘルスケアを考えていました。しかし、この事業の利用者となりうる方々を対象に大規模なインターネット調査を行ったところ、サービス普及には壁があることがわかり(内容は秘匿)、事業性の観点で活動終了の判断を下されました。

挑戦して良かったこと

  • 本を20冊以上、論文を100本以上読み、学会にも参加したことで、多くの知識を得られた
  • 知識があることで自分自身のメンタルヘルスの状態もどんどん良くなっている
  • 知識に関連し、2023年に入ってから資格を4つ取得した(AWS SAA、統計検定3級、G検定、色彩検定2級)
  • 2023年10月から早速「エンジニアとして普通の(?)仕事」をしているが、マーケティング・プロジェクトマネジメントの知識が役立っている

今後していきたいこと

  • サバイバーの生きづらさを構成する負のループの、どこかに切れ目を入れるために技術(How)を習得していきたい。お金が無くても企業に属していなくても自力で出来るようになりたい。今月は昼休みも取れない日あり&膀胱炎になりそうなくらい忙しいので、少し落ち着いてからAdobe系のツールを独学で触りたいと思っています。
  • 今までは自分なんかに出来ることは無いと思って、主に寄付ばかり行ってきた(女性支援団体と自然・動物保護団体に対して)。精神的にかなり健康になってきたので、今後はボランティアなど自分が関わることもやってみたい。(今月、既に鳥保護団体のボランティアには何度か行きました)
  • 居住支援や、地方の女性をエンパワーメントできる事業(ブックカフェなど)の必要性は相変わらず感じているので、長期的に実現に向かえるように、健康づくりと資金形成に取り組む。おばさん(おばあさん?)になってからでも出来たら良いなぁ。